The Devil's Gene ― Daily

今日の言葉

創刊準備号 | 火曜版

今週のテーマ | 顔を奪う、新しい手

旧世紀面 | 世界はまだ、痛みの中にある

あなたの顔が、勝手に裸にされる
――ディープフェイクという新しい暴力

技術は、新しい形の暴力も生んだ。生成AIを使えば、実在する女性や少女の写真から、本人が撮ったことのない性的な画像が作られてしまう。標的にされるのは、有名人だけではない。高校生の少女が、同級生の手で偽の裸の画像を作られ拡散され、学校を移らざるをえなくなった事例が、この問題に火をつけた。あるSNS上のAIは、利用者の指示で女性や少女を「脱がせる」画像を作れてしまい、被害が噴出した。声を上げた活動家自身が標的にされ、画像を削除するために家賃や食費を削らねばならなかった人もいる。自分の顔と身体の支配を、見知らぬ誰かに奪われる――それがどれほど無力なことか。

出典:The 19th(2026年1月)

新世紀面 | それでも、光は生まれている

世界が、法律で追いつきはじめた
――被害者が「取り下げさせる」権利を持つ日

泣き寝入りする時代は、終わりつつある。二〇二六年、非同意のディープフェイクを犯罪とする法律は、世界で四十九以上の国と地域に広がった。米国では、被害者本人の求めに応じてプラットフォームが四十八時間以内に画像を削除する義務を負う法が施行され、さらに被害者が加害者を訴えて損害賠償を求められる法案も上院を通過した。韓国は所持だけでも罪に問える改正を、日本もAI生成画像に対応する改正を行った。英国では、私的利用でも拡散でも、実在の人物を描いた偽画像は処罰対象だと検察が明言した。国々はまず「拡散」を、次に「作成」を、そしてついに「それを許すプラットフォーム」を罰しはじめている。奪われた顔を、取り戻す権利が生まれている。

出典:Deepfake Legislation Tracker(2026年5月)TAKE IT DOWN Act 施行(2026年5月)

今日の言葉

奪われた顔は、取り戻せる。
声を上げたその一人が、
まだ声を持たない誰かの
盾になっている。

デヴィDEVIE ― 問い、自由を生きる者