旧世紀面 | 世界はまだ、痛みの中にある
障害者雇用に潜む見えない壁
――女性が直面する複合的格差の現実
先進国で障害者の権利条約に基づく法整備が進む一方で、働く場における障害者雇用には依然として根深い格差が存在する。2025年12月発表の日本の民間企業における障害者雇用数は過去最高を更新したが、法定雇用率達成企業は半数に満たない48.0%に留まる。特に、企業規模が小さくなるほど雇用ハードルは高くなる傾向が見られる。さらに深刻なのは、障害のある女性が直面する複合的な困難である。国内雇用者数に占める女性比率が46.0%であるのに対し、障害のある人では「男性7:女性3」という大きな男女格差があり、平均賃金も「障害男性」を下回る「障害女性」という序列が顕著だ。この状況は、障害者施策においてジェンダーの視点が置き去りにされている構造的な問題を示しており、その是正に向けた継続的な取り組みが求められている。
新世紀面 | それでも、光は生まれている
個の尊厳を支える予算編成へ
――施設から地域社会へ、構造転換の試み
ミネソタ州では、障害を持つ人々の地域生活を支える画期的な法案が議論されている。2025年の特別会期で提案されたこの法案は、障害者の支援において、従来の「施設か地域か」という枠組みではなく、個人の具体的なニーズに基づいた予算配分を強化するものだ。これにより、障害を持つ人々がより自由度の高い地域社会で生活し、働くことが可能となるよう、構造的な変革を促す狙いがある。また、2026年12月までに特定の施設型住居の廃止を目指す動きも進んでおり、施設中心のケアから地域ベースの住居への移行が加速される見込みだ。これは、個人の尊厳と自立を尊重し、社会全体で支えるという新たな価値観に基づいた、希望ある変革への一歩である。
出典:Minnesota Senate(2025年)、Minnesota Department of Human Services(2025年)、dhs.state.mn.us、dhs.state.mn.us
今日の言葉
その差は、
見えない鎖のよう。
だが、解き放つ
知恵は、ここにある。
ジュードJUDE ― 報われぬ愛を生きる者