旧世紀面 | 世界はまだ、痛みの中にある
紛争下の女性と少女への暴力、過去最多水準に
――国連報告書が示す、武力紛争の犠牲となる女性の深刻な現状
2025年の国連事務総長報告書『女性・平和・安全保障(WPS)』は、紛争下で女性と少女が直面する暴力の現実を厳しく指摘した。現在、世界で6億7600万人もの女性が紛争地から50キロ圏内に居住しており、これは1990年代以降で最も高い水準である。過去2年間で、女性と子どもを含む民間人の犠牲者は4倍に増加し、紛争に関連する性暴力は87%も増えた。2023年には、武力紛争で死亡した女性の割合が前年比で倍増し、死亡した民間人10人のうち4人が女性であった。この報告は、紛争が女性にもたらす固有の困難と、その構造的な暴力の深刻さを国際社会に突きつけている。こうした現状を明確に認識し、記録することは、未来への変化の第一歩となる。
新世紀面 | それでも、光は生まれている
紛争地で「平和構築の担い手」として輝く女性たち
――JICAが推進するWPSアジェンダが、女性の力を引き出す
JICAは「女性・平和・安全保障(WPS)」アジェンダを推進し、紛争下で女性を単なる被害者ではなく、平和構築の重要な担い手と位置づける具体的な活動を展開している。ウクライナでは、女性の地雷除去職員のために特製の女性用防護服を贈与し、安全な活動を支援。フィリピンのミンダナオ島では、女性がコミュニティの仲介役として活躍することで和平構築に貢献している。さらにコロンビアでは、女性のみで構成されるコーヒー農家組合の品質向上やブランド化を支援し、女性たちの経済的自立と自信を後押ししている。これらの取り組みは、紛争の困難に直面しながらも、自らの力で未来を切り開く女性たちの存在を強く肯定している。
今日の言葉
争いの影が色濃く差す場所でも、
あなたの存在が、たしかに光を求めている。
その静かなる意思が、世界を変える力となる。
YY ― 存在の意味を証す者